スパイス料理

フムスと日本酒

フムスって聞いたことあります?

ひよこ豆のペーストに練りゴマ、オリーブオイル、レモン汁、にんにく、クミンなどを加えた中東の料理です。

エッジの効いた日本酒系居酒屋でメニューに入っている店もありますが、一般的にはほとんど知られてないですよね。

そんなフムスが、なんとイオンPBトップバリューの商品として売られていました。

まいばすけっとだとパンのコーナーにジャムなんかと同列で置いてあります。

いやあ、イオン攻めたなあ。もしかしたら自分が思っている以上に世間の認知が広がっているのでしょうか。

最近、世界のマイナー料理が流行ってるので、その流れかもしれないですね。

味わいの確認

プレーンスパイシーの二種が売っていたので両方食べてみました。

スパイシーのほうがスパイシーです(当たり前)。

そして、比較的塩気が強めで味がくっきりしてます。

対して、プレーンは穏やかな味わい。

どちらも白ごまペーストの風味がありますが、口当たりはあそこまでどろどろではなく、寒天で軽く固めてあるため(ホンモノは固めません)、やや滑らかさに欠ける気もします。

崩して混ぜ混ぜしてから食ったほうがいいですね。

そして、どちらも最も主張するのはクミン

辛さはほぼなし。ここも日本酒と合うポイント。

合わせる日本酒を考える

何といってもポイントになるのはクミン。

このサイトでは再三クミンと日本酒の相性の良さについて語っていますが、イマイチな組み合わせであってもクミンを少々添加するだけで一気に合うようになるんです。不思議ですね。

醇酒を選ぼう

さて、そのクミンと合わせやすい酒と言えば、濃くて燗映えする純米酒。いわゆる醇酒といわれるタイプです。

もう一つの方向性としては、フムスのテクスチュアに合わせて濁りをチョイスするのもアリですね。

竹鶴 純米

というわけで、今回選んだのはこちら。

ニッカウヰスキーの創業者マッサンの実家としても知られる広島の銘醸。

この手のしっかりした燗酒の中では必ず名前が挙がる定番中の定番

マイナー蔵の知られざる銘酒を発見するのも楽しいですが、やっぱりペアリングを紹介する以上は再現性が高いことが大切。

つまり、こういう入手しやすい定番酒のほうが、ペアリングの候補として挙げるには意義があるんじゃないかと思うわけです。

五味チャート&分析

当然燗でいただきます。フムスの油分が溶けますからね。

しかし今回の五味チャートはあまり参考にならんな。

というのも、フムスがほぼ塩気と旨味(油脂)で構成されてるから、ここではその脂の強度が表現しきれないんですよ。

脂系のアテのときにはよくあることです。

とはいえ、五味の中の最大値である旨味の数字がだいたい一致していることから、相性はばっちり合うことを示しています。

フムス自体はどちらかと言えば味気ないというか、本来ディップとかにする補助的な食べ物なので、それ単体で美味しいってもんでもないんですよね。

ここに竹鶴の複雑な旨みと甘み、酸が補完されることで、フムスの脂が立体感を帯びて躍動しはじめるのです。

そして、この両者をうまく取り持っているのが、しつこいですがクミンの存在。この子がいるだけで明らかにつながりが強固になります。

代わりの酒

純米系燗酒

香りが穏やかな醇酒であればかなり幅広く合わせられます。下記で紹介している銘柄なら100%合います。神亀とか間違いない。

なお、熟成感のあるものがベターですが、普通に新酒でも大丈夫です。ただしフルーティ系および爽酒はイマイチでしょう。

濁り

濁り酒もテクスチュアが合うので、口の中で混然一体となって同調しやすくなります。中でもなるべくドロっとした濃いのを。さらっとした濁りではテクスチュアの同調性が不十分です。

味わいに関しては、やや甘めでも悪くないですが、その場合は酸が弱めのタイプを選びましょう。花垣とか、それこそ竹鶴の濁りとか。

甘酸っぱい系は酸がちょっと邪魔かな。

まとめ

フムス、思った以上に日本酒のつまみとして秀逸でした。

今回は検証のためということもあり、素で食べましたが、鯖の水煮缶と和えてディップにするとか、アボカドと混ぜるとか、ポタージュにするとか、肉のソテーに添えるとか、かなりアレンジの幅があるようです。

既製品はイオン以外のスーパーではあまり見かけませんが、通販では結構あるみたいなので、試してみてはいかがでしょうか。

それではまた!