コラム

日本酒ペアリングの精度と再現性について

このサイトを立ち上げた当初は、飲食店向けに精度の高いペアリングを提供して、お店で再現してもらうことを目指していました。

しかし、コロナもあって、途中からターゲットを飲食店から個人に切り替えたんですね。個人に家飲みで日本酒ペアリングを楽しんでもらうこと。これが新たな目的となったのです。

ペアリングの再現性について

ペアリングは味の濃さに大きく左右されます。

私が食べた料理と全く同じ味の料理を読者の方が作ることは、まず不可能でしょう。

(最近は缶詰やコンビニのおかずなどの出来合いものを紹介することも増えてきましたが)

日本酒に関しても、提案した酒と同じものを入手することは簡単ではありません。酒が変われば当然ペアリングも変わります。

よしんば同じ酒を買えたとしても、保管状態や開栓からの時間、温度、飲む人の体調などで驚くほど味は変化します。

そう考えると、仮にピンポイントで精度の高いペアリングを見つけられたとしても、他の人が再現できないのであれば無意味ではないか。そう考えるようになったのです。

自分で調整する

そもそも、そこまで寸分の狂いなくピッタリ合うペアリングは必要なのでしょうか?

日本酒は懐の広い酒です。雑な言い方をすれば、大まかにペアリングの方向性が合っていれば、それなりに美味しいんです。

そこからさらに高いレベルを目指すのなら、あとは食べる人が調整すればいい。塩を足す、レモンをかける、酒に加水する。やれることはいろいろとあります。

そんなこんなで、ペアリングの精度は60%~70%でいいんじゃないかと。

美味しさの基準は千差万別。どうしたってズレは生じます。ですから、あとは食べる側がうまく調整してくれればそれでOKという考え方になりました。

というわけで、今後はより緩い基準でペアリングの情報を提供していきます!

それではまた!