酒メモ

2019年2月の美味しかった日本酒メモ

hoshiizumi

※ハズレは紹介しません。特に美味かったものには★がついています。

玉櫻 純米 にごり酒★

とろとろにごり

ほんのり花のような可憐な立ち香。やや乳酸っぽさもあるか。やさしい甘みだがにごりなのでそれなりの粘度と強度はある。含み香が上品で、ほどよく丸い酸と融合してフルーティに感じる。低アルなので飲み口は軽い。半年寝てることも関係してるのか、まとまりがあってスムーズ、シルキー。これまた上品な旨みが現れたと思ったら、すっとはかなく消えていく。これは素晴らしいぞ。燗にすると、若干酸が抑えられてフルーティさは引っ込むが、スムーズさが半端ない。

※写真は飲みかけですいません

司牡丹 袋吊り斗瓶囲い おりがらみ生酒 本醸造

司牡丹

不思議なフルーティーさを持った立ち香。これは何と表現すべきか、イソアミルでもカプロンでもない。ガスから軽い甘み。酸がジューシー。非常にバランスいい。苦味も逆にいい。

東洋美人 山廃純米 13BY

東洋美人古酒

東洋美人といえばフルーティな芳醇酒のイメージなので、これだけの古酒は珍しい。当然ながら熟成香は強め。甘みはやわらかで軽め。非常に滑らかなテクスチャー。酸はぶ厚く、そのまま旨みに直結する。

生粋左馬 純米吟醸 生原酒 中取り直汲み

左馬

ずっと気になっていた福島の銘柄にようやく出会えた。立ち香は弱く爽やかな印象。含むと軽くガス、甘みはドライで骨格あり。酸と旨みのバランスがいい。フレッシュな苦味がしっかりあるが嫌な感じはしない。現段階では硬めでカチっとしているので開栓から時間たったら更にまとまりそう。

澤屋まつもと SHUHARI AIYAMA×YAMADANISHIKI★

守破離

マイフェイバリットの一つ、澤屋まつもとの守破離。no titleはじめとしてちょいちょいいろんなスペック出してくるので定点観測は必須。

立ち香は弱い。甘みドライで、旨みは軽い、いつもながら酸のバランスが秀逸。冷酒だと淡麗にすぎるか。愛山も使ってるのでなので温度上がるとくどくなるかな?と思ったが、むしろ常温のほうがベター。冷酒よりも柔らかい甘みから締まりのある酸がきてまとめてくる。とにかく旨味が上品で素晴らしい。

不動 無濾過生原酒 純米吟醸おりがらみ

そこそこ香る。開けたてはややガスがあり、甘みが強い。酸はそこそこあって、旨みをしっかり感じさせる。テクスチャーはおりがらみらしくとろみがある。分かりやすいがっつり芳醇系。

丹澤山 凛峰★

凛峰

柔らかい乳酸の香り。甘みは強めながら、乳酸がしっかりしてるので1ミリもダレない。旨みもいい感じ。燗でめっちゃ柔らかく丸くなる。これは好きだわ。素晴らしい。カルディの「牡蠣の燻製オイル漬け」と合わせたら最高だった。

長珍 純米 亀の尾★

長珍ブラックと呼ばれる亀の尾使用の生詰め。まずは常温、甘みはそこそこながらミネラリーで骨格がしっかりしている。酸もバランスが良い。燗にすると驚くくらい柔らかく変化する。ミネラルの片鱗はあるが甘味から旨みへの流れが異常にスムーズになる。この変化は非常に面白い。

分福 大吟醸原酒 氷温十年貯蔵★

bunpuku

十年貯蔵と言いながら、実は18年くらい寝ているらしい。(飲み屋の店主の戯言の可能性もあり真偽のほどは定かでない)。

やや酸を匂わせる立ち香。含むと甘みはなく、いきなりぶっとい旨みが。なにこれ。酸もない。甘味もない。老ねも熟成感もない。旨味だけで飲ませる酒なのか??なんだこれ。ただ、味わいの深みがすごい。テクスチャーは柔らかくややとろみがある。アフターでは軽い苦みも。

しばらくすると味が変わってエレガントになってくる。温度変化なの?なにこれ意味不明。クソ面白い。

一滴千山 純米生原酒

やや生老ねっぽい草フレーバーがあるか。ふわっと甘い。酸はそこそこで旨みのバランスはいい。

星泉 NO.8 無濾過生原酒 本醸造★

hoshiizumi

珍しい8号酵母使用の本醸造。いやいや、これはすごいぞ。

立ち香はカプロンでまあまあ香る。タンスのような埃っぽさもあるか。甘みはそこそこだが超ジューシー。とにかく酸がしっかりしておりレモン系とアミノ酸が同居しており、味わいに芯がある。酸から旨みへの流れがやたらスムーズなんだけど、この滑らかさはアル添の特質かもしれない。意味のあるアル添の典型。

うごのつき 純米吟醸 無濾過生原酒 雄町

かなり華やかなイソアミル系の立ち香。重めの甘さと太い酸。とても濃醇ではあるが、酸のおかげでしつこさはない。雄町らしい味のふくらみを感じ、キレも良い。良い意味でわかりやすい濃醇フルーティ系。二日目、丸みが出てより飲みやすく。芳醇旨口の中ではレベル高いほうだと思う。

山香 生酛純米吟醸★

山香

個人的に最近注目している梅乃宿だけど、ここは結構商品数が多いのでまだ把握しきれていない。

香りは弱い。ほっこりした甘みから乳酸の旨み。酸は弱目ながらコクがしっかりあって丸い。あー、これは好きなタイプ。燗も素晴らしいが印象としてはあまり変わらない。ちょっと酸が引っ込むので、燗冷ましくらいが柔らかさと酸のバランスがちょうどいいか。

杉勇 純米 カップ

ほんのりと麹の立ち香。甘みは全くなく、いわゆる辛口らしい、あまり洗練されていない旨み。ただそれもボリュームとしては強くはない。旨味に変わりそうな酸がそこそこあるので燗上がりするかな。

ということで燗つけしたら、常温で飲んだことがバカバカしく思うくらいの燗上がり酒でした。温度が上がることで急速に丸みが出てまとまる。燗でここまで化ける酒は久しぶり。

無尽蔵 純米吟醸 うすにごり

長野県佐久の酒。初飲み銘柄だが、同蔵の「菊秀」は経験あり。ただし、あまり良い印象はなかったのでこちらはどうか。

まずは甘い乳酸の立ち香。甘さはほどほどでミネラル感もある。酸が効いていてすっきり。旨みがアルコールをまとって若干腰が強すぎる感もあるが、悪くはない。