最近は日本酒のペアリングをコースメニューに取り入れたお店も増えてきています。お店の方はお客様から「この料理に合うお酒は何?」と聞かれることも頻繁にあると思います。
でも、実際のところ何をどう合わせたらいいかわからない…そんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
3つのポイントとは?
日本酒と料理をどうペアリングさせるか、経験則からなんとなくは分かっても、論理的に組み立てられる人はまだそれほど多くないと思われます。
「論理的」なんて書くと構えてしまうかもしれませんが、意外に簡単なので安心してください。副題にもある通り、おおまかなポイントは3つだけです。
すなわち「香りを合わせる」「五味のボリューム・強度を合わせる」「食感・テクスチャーを合わせる」この3つのポイントさえ抑えれば、あなたのペアリング力は飛躍的に向上するはず!
というわけで、この3つのポイントを4回に分けて詳しく解説していきます。少々長いですが、がんばってついてきてください!
第一回:予備知識編
第一回目では、ペアリングさせるための基本となる考え方、すなわち同調とギャップ、味覚の時間軸による変化、味覚の相互作用について学びます。ここが分かってないと先へ進めません!
第二回:香り編
第二回目はいよいよ具体論。日本酒の香りと食材の香りをどのように扱い、いかにしてペアリングに生かすかを考えます。
第三回:味覚編 1
第三回では味覚についての基礎を。味の濃淡(ボリューム)を合わせることの重要性と、料理を五味に細分化してから分析する方法をお教えします。
第四回:味覚編 2
いよいよラスト。第四回ではここまでお伝えしきれなかった、五味それぞれの特徴と性質、また西洋料理では欠かせない脂をどう扱うかについて、さらにテクスチャーについても簡単にご説明しています。
味の強度について
味の濃淡やボリュームが重要であることは既に述べましたが、もう少し突っ込んで「強度」という観点から考えると、よりペアリングの焦点が合いやすくなります。
で、その強度ってそもそも何なの?という説明をこちらでしています。
参考文献
最後に、これらの方法論を確立するにあたってお世話になった本をご紹介。ワインのマリアージュ技法から学ぶところは大きかったです。
終わりに
日本酒ペアリングはまだまだ歴史が浅く、体系的に方法論がまとまっているわけでもありません。これから実践を通じて、さらに確かなものにしていきたいと思います。
これら日本酒ペアリングの技法で喜ぶ人が増えて、少しでもあなたのお役に立てたなら、それほどうれしいことはありません。