最近ニューアルバムをリリースしたことで、情報が回ってきて恥ずかしながら初めて知ったんです。何となく興味がわいてYoutubeで検索、再生。ヴォーカルの伊東妙子が歌い始めた途端に頭をハンマーで殴られたような衝撃が。
衝撃的な歌声
もうほんと「衝撃」。この言葉しか出てこない。まずは先入感なしで聴いてみてください。
どうです、この声。女性とか男性とか超えてこんな歌をうたえる人は他にいない。完全に唯一無二の存在。
T字路sのプロフィール
ちょっとT字路sのプロフィールも紹介しておきましょう。
伊東妙子(Gt,Vo) 篠田智仁(Ba / COOL WISE MAN)によるギターヴォーカル、ベースのデュオで、2010年に結成。このユニットの前、伊東さんはDIESEL ANNというブルースロックのバンドにいたみたいです。→DIESEL ANN/泪橋
2016年に映画『下衆の愛』に主題歌「はきだめの愛」を提供。翌2017年、フジロックに出演。(なお、フジロックには2011年、2013年、2015年にも出ているそうです。)2018年にはそごう・西武「お買い物ブギWEEKS」のスペシャルサポーターとして、笠置シヅ子の「買物ブギ」をアレンジ・カバーして話題に。
うーん、なんでもっと早く知ることができなかったんだろう。自分のバカ。
日置桜
ジャンル的にはブルースを基調に、ラグタイム、ロックンロール、フォークなどのトラッドでクラシカルな音楽が混ざり合った感じ。
そう聞くとまず思い浮かぶのはバーボンですよね。もちろん、それも間違いないんですが、彼女らの持っている1960~70年代の昭和のイメージから古き良き赤提灯で飲まれていたような日本酒もばっちりハマります。
というわけで選んだのは、トラッド&クラシカル日本酒の王道、日置桜です。もちろん、T字路sばりのインパクトもありますよ。
ここのお酒はどのスペックを飲んでも間違いないですが、できれば2-3年以上寝かせたものを。生酛や強力米使ったのもパンチがあって面白いです。
それから、飲むときは必ず燗にしてください。別に冷酒や常温でも飲めますよ。飲めますけど、この銘柄にとって、それは冷凍食品を温めないで食うようなもんです。真価を発揮するのは間違いなく燗なので、そこはくれぐれもご理解ください。
しかし、しみじみうまいなあ。パワフルでクセはあるけど温かくて、シンプルで。ドライなんだけどふくよかさもあって。
T字路sを聴きながら、ちびりちびりと日置桜の燗を飲んでると、よくわからないけど涙が出てくる。激しいのに、懐かしさと安心感と愛情を感じるんだよね。あ、わかった。これ、自分の母親のイメージだ…
やっぱり最後はこういうところに回帰していくのかな。