タイトルがバカ全開ですが、ここ凄いです。めっちゃ面白い。新しい食の体験を求めてる人はぜひ行ってみてほしい。
メニュー
コロナ禍以来、久々に気の合う友人と飲もうということで選んだのがこの店、市ヶ谷の牧谿(もっけい)。スパイス系の創作料理が売りで日本酒も強いとのことで、これはヤバそうだということで行ってまいりました。
まずメニュー。字が雑(笑)
それはともかく、メニュー名だけだと味の想像がつかなくて全然頭に入ってこない。
まあいいや。ゆっくり考えよう。
お通し
とりあえず最初のお通しはイチゴのマスタードオイルがけ。
いきなり面白い味わい。イチゴの酸味とマスタードのほの辛い風味が意外にマッチする。
これに合う日本酒を、ということで出てきたのは花巴のNEW。
低アルで酸がやや強めの軽快なお酒。なるほど、一発目ということもあってこのチョイスなのね。センスいいなあ。イチゴの酸味との相性もばっちり。
羊・ピータン・発酵ニラ炒め
最初に頼んだコレが結局一番好みだったかもしれない。いや、すげえっす、これ。めちゃくちゃ美味い。
羊とピータンというクセ食材同士が発酵ニラ(なにそれ)とスパイスの仲介を経て最高のマリアージュ。ほんの少し顔をのぞかせるパクチーがいい仕事をしてる。やや甘めの味付けも面白い。
ここに花巴の酸が加わるとまた新たな表情をのぞかせる。
発酵豚ディル卵焼き
豚がくっそ美味いです。そしてディル。何度かチャレンジしたことはあったが、今一つ活用法が見出せなかったハーブの一つ。なるほど、卵と合うんだな。
これに合う酒、ということで出てきたのが天穏のKODANE。以前、グリーンカレーとペアリングしてますね。雑穀が入った非常に面白い味わいのどぶろくです。
卵焼きの優しさとばっちり同調します。そしてディルの独特な香りが不思議とどぶろくとも合うんですね。うーむ、うまいぞ。
キノコの雲南ミント炒め
ミントもどうにも使い方が分からないハーブの一つ。でも、これ食って理解しました。あのスースー感を求めるんじゃないんですね。あくまでミントの草っぽい風味を生かすんだ。
マスタードシードなどのスパイスとのバランスも良くてバクバク食ってしまう。
これに合わせる酒もお任せでお願いしたら衝撃の一本が登場。
十旭日の生酛雄町80原酒です。これのどこが衝撃かって?ぱっと見わかりませんが、実はこれ瓶の中にヨモギがぶっこんであるんです。店主独自のカスタマイズで、これが驚きの美味さ。
日本酒は自由だと日頃から声高に叫んではいますが、この発想はなかった。すげえ。
そして、これがミントの草感と示し合わせたかのように手を繋いでくれるんですよ。なんなのマジで。
鶏レバー蕗(ふき)味噌ミント春巻
メニュー名の情報量が多すぎてクラクラしますが、濃厚なレバーに再びミントの草っぽさが加わった逸品。
これも美味い…ミントと味噌ってこういう感じか!と、これはもう食わなきゃわからんね。
考えてみれば蕗味噌も香りとクセのある山菜と合わせてるんだから、ミントだって同じように合うはず!と店主が考えたかどうかは知りませんが、素晴らしい発想であることは間違いない。
で、ここに先ほどの衝撃のヨモギ漬け十旭日がメタクソ合う。酒自体が濃醇なので、レバーとは最強の相性なんですが、ここにヨモギとミント・蕗ですよ。
もはや酒と料理が熱い抱擁を交わしてるとしか思えませんでした。
で、お次の酒がまたもや十旭日なんですが、これも頭おかしい系です。
なんと、ナツメやらなんやら3種類くらい(もっとか?)の漢方系の生薬が浸かってる!
味わいは養命酒から甘さを抜いたような、これは結構クセがきつかったですね。でも非常に面白い。この試みは確実にリスペクト!
羊・レモングラス麻婆豆腐
レモングラスと羊っていかにも合いそう。というわけで、こちら。うーん、これは個人的にはイマイチ。やや味が薄くて物足りなかったかな。
でも、最近話題のクラフトサケ、LAGOONの造る翔空のクロモジなんてのも置いてありまして、これとは味わいの濃さが同調して良く合いました。
クロモジ自体の香りが良くわかってないので、どう作用してるのかは分かりませんが、普通にバランスのいい、ライトな酒に感じました。
羊ツボ草カレー
〆はこちら。ツボ草…?もうよくわかんない。でも食ってみたい。
まあ、ツボ草のなんたるかはわからずじまいでしたが、カレーとしての完成度は高いです。
やはりカレーを売りにしてるだけはある。
バスマティライスも頼んでバクバク食っちゃいました。うめー。
まとめ
ともかく料理が独創的で面白い。冒頭にも書きましたが、新しい食の体験を求めている方は是非どうぞ。
お代はメニューを見ても分かる通りやや高めです。ただ、この衝撃的な体験ができると思えば全く高く感じませんね。
そして、よもぎをつけた十旭日…これは本当に衝撃でした。ぶっちゃけ、どの料理にも合うと思います。俺もツレもおかわりしちゃったもの。これは自分でも真似してみようと思いました。