出典:私立恵比寿中学オフィシャルサイト
ジャンプ
エビ中こと私立恵比寿中学。結成は2009年なのでもう10周年なんですね。当初は 「King of 学芸会」 なんつって、自嘲気味に歌も踊りも素人っぽいことを売りにしてたのに、今やこれですよ。
もちろん、歌や踊りのスキルも格段に上がっているんですが、最も注目すべきはこのエモさ。これだけエモーショナルな表現を内面から滲みだせるってのは、やっぱり、多くのメンバーが卒業していき、残った彼女らがそれを乗り越えてきた証なのではないかと。
松野莉奈
エビ中をよく知らなくても、2017年に突然旅立ってしまったメンバー、松野莉奈さんのことをニュースでご存知の方は多いんじゃないでしょうか。
特別なファンでもなかった自分が彼女の死をそう簡単に語ることはできないし、安易にポジティブなとらえ方をすべきではないとも思います。でも、やっぱり今のエビ中があるのは、残された彼女らが精神的にそれを乗り越えたからでもあるわけで。
もしかしたら彼女らやファンにとって非常に失礼な見方かもしれないけれど、あれ以来エビ中の曲やMVを見ると、どうしてもそのことが想起されて、この子達も悲しみを抱えながらも明るく頑張ってるんだよな、とか思っちゃうんです。そして、それがどうしようもなくエモい。
安本彩花
で、この曲ですよ。前段をお話しすると、初期メンバーでもあった安本彩花という娘がいるんですが、いろいろあってお休みに入ってしまったんですね。心身共に不安定な状態のため、ということですが、10周年のタイミングで休むってのはよっぽどだったんだろうな。
それを踏まえてMVを見ると、これは明らかに休養に入った安本さんに向けてのメッセージであることがわかります。安本さんをバスおよび運転手に見立てていると解釈することで、このMVの本当の意味が見えてくるのです。
うつむく運転手、止まってしまったバス、そのバスに向かって踊るメンバー、そして踵を返しバスを背に前へ進んでいく。完全にシリアスモードの彼女らが見せた本気のパフォーマンスは圧巻です。
ん?ああ、忘れてた。ここは日本酒のサイトだった。この曲に合うエモい日本酒…わからん。よし、全く思い浮かばないので安易な方向に逃げます。
阿部勘 KAERU sweet
ええ、ジャケの蛙だけで選びましたとも。蛙=ジャンプってことで。
阿部勘は宮城県の蔵で、レギュラー商品は宮城らしくキレイで米の旨味を感じる酒が多いんですが、このKAERUシリーズはチャレンジ系ですね。「阿部勘をKAERU(かえる・変える・カエル)」ということでレギュラー商品とは異なるコンセプトで毎年醸されています。
こちらのKAERU sweetは仕込み水の半分が日本酒、つまり半貴醸酒(そんな言い方あるのか)ってことで、当然甘いんですが爽やかさも兼ね備えており、案外スイスイいけちゃいます。
まあ、古風で親父臭い酒を飲みながらアイドルの曲を愛でるってのもアレなので、このくらい甘いほうがちょうどいいんじゃないでしょうか。
エモい、甘い、エモい、甘い。うむ、悪くない。
それではまた!