とりあえず、適当に日本酒を買ってきて晩飯のおかずにでも合わせるか!と飲み始めたはいいものの、今一つ合わない気がする…
そんなときは、積極果敢に手を加えて相性を良くしちゃいましょう!というお話。
料理が重すぎた場合
料理が重すぎる、それはすなわち酒が料理に対しては軽いということでもあります。
であれば話は単純、酒を重くすればいいのです。
ブレンド
もっとも簡単な方法。重い酒とブレンドするのです。神亀や剣菱あたりを常備しておくことをおススメします。
ていうか、重い酒があるなら最初からそれを飲めばいいじゃん!と思いますよね。
それはそうなんですが、そうすると今度は重すぎちゃって合わないということも起こり得ます。なので、ほどよい濃さにブレンドするのです。
料理を軽くする
実は酒を重くするのは、このブレンド以外に方法が無いんですよね。
しかし濃い酒が手元にない場合もあるでしょう。となったらできることは一つ。
料理に手を加えて軽くしましょう。
といっても、水を加えたりして味を薄くするのではありません。そんなことしたら、せっかくの料理のバランスが台無しです。
できる料理は限られますが、レモンや酢などの酸を加えることで重さが和らぎます。
また、薬味やハーブを足すことでも爽やかな香りが付加されて料理が若干軽く感じられるようになります。
料理が軽すぎた場合
重い場合の逆を行けばいいですよね。
つまり、酒を軽くする。または料理を重くするということになります。
酒を軽くする
これは非常に簡単です。割り水すればいいんです。
水の量は90mlに対してほんの数滴から1割程度まで。当たり前ですが、加水しすぎるとスカスカになっちゃうので、味見しながら慎重に水を加えていきましょう。
あとは、氷を浮かべてロックにするのもアリです。
ただ、水を加えるとどうしても味が抜けてしまうところがあるので、お好みでない人も少なくないでしょう。
その場合は、淡麗な酒をブレンドするという手もあります。これなら味気なくなることはないので安心です!
料理を重くする
これ、意外に難しいんですよね。
それが許される料理であれば醤油や味噌、ソースなどの調味料を足すのが分かりやすいですが、それ以上の改変はもはや別の料理になってしまいます。
というわけで、ここは素直に酒を軽くする方向でいくのがいいでしょう。
料理が脂っこい場合
揚げ物など、料理が脂っこいために日本酒と合いづらいことがありますよね。
この場合は単純に「重さ」とも違ってきますが、それなりの対処法がちゃんとあります。
燗にする
これは単純。
燗にして温度を上げることで口内の脂が融解しやすくなります。
脂が溶けることで、料理のくどさを緩和しつつ、脂の旨味を更に感じやすくします。
ちなみに牛肉の脂肪の融点は40~50℃、豚は33~46℃、鶏は30~32℃と言われています。
炭酸で割る
レモンサワーやビール的な発想ですが、実際炭酸と脂系料理は合うんだから仕方ない。
濃い目の日本酒と炭酸を1対1くらいで割るとすっきり脂を流してくれます。
酒の味が薄くなるのが嫌な場合は、トニックウォーターを使うのもいいですね。
というか、そもそもスパークリングの日本酒使うのが手っ取り早いですな。
料理に手を加える
料理が重かった場合の方法がここでも流用出来ます。
酸や薬味・ハーブを足すことで脂っこさが緩和されるのは感覚的にわかりますよね。
例えば鶏のから揚げにレモンとか。もしくは柚子胡椒なんかもGOOD。
酒がフルーティすぎる場合
昨今流行りのフルーティ系日本酒ですが、普通に料理と合わせようとすると大体失敗します。
生酒なんかも同じように難しい。
酒の香りを抑えることはほぼ無理なので、この場合は料理を何とかするしかないですね。
料理に手を加える
三たび登場、酸と薬味。
フルーティ系の日本酒との相性においては、酸の存在が非常に重要です。
酸が加わることで、料理と酒が急に繋がるようになるから不思議。
また、薬味やハーブの香りはフルーティな日本酒の香りと近しいものがあるため、加えることで香りがリンクして相性が良くなります。
ただ、酸を足すと言っても洋食であれば比較的簡単だと思いますが、和食はちょっと難易度高いかもしれませんね。
薬味に関しては、刻んだ柚子の皮や柚子胡椒あたりであれば比較的汎用性が高く、和食でも加えやすいですね。
まとめ
酒にしろ料理にしろ、大切なのは自分で調整することです。
酒に手を加えることをタブー視する人もいますが、気にしなくてもいいんです。飲み方なんて人それぞれ、自由なんですから。
もちろん、これらの手を尽くしても遥かに乖離した相性であった場合は、どうにもならないことも多々あります。
そういうときは諦めて「合わねぇー!」と笑い飛ばしましょう。(最終的に無責任)
それではまた!