日本酒ペアリング実践

バターには熱燗を(生大根のバター乗せ)

生大根のバター乗せ?って何じゃい、ほとんどの方は思いますよね。

こちらのおつまみ、某所で人から教えてもらったんですが、フランスでは定番で白ワインと合わせて食されているようです。(ラディッシュを使うこともあるとか)

つまみの作り方

スライスした大根にバターを乗せて塩をふるだけ。以上。

大根はしっぽの辛い部分のほうがむしろバターとのコントラストが引き立ちます。

バターは無塩でも有塩でも好きなほうで。

試食

全然味の想像がつかないので合う日本酒を考える前に、まずは食ってみないと。

…ふむふむ、なるほど。

これは大根というよりバターを味わうためのつまみかもしれません。

後味に残る、しつこくなりがちなバターの味わいを生の大根がスッキリさせてくれるのです。

合う日本酒を考える

バターと相性のいい日本酒ってなんだろう。

洋食のペアリングはいろいろ試していますが、バター単体で考えたことはなかったかも。

やはり旨味(正確には脂肪味)が強いので、どっしりしたタイプがいいですね。

さらに、バターを口の中で融解するために燗は必須です。

そんなわけで、今回選んだのはこちら。

日置桜 純米ひやおろし 「山装ふ」2018BY

鳥取のゴツい酒の代表格、日置桜

一応ひやおろしですが、約3年熟成しているので普通に熟成酒です。

甘みはドライで旨味が豊か。燗映えする、というよりも燗以外の選択肢はあり得ないお酒です。

実食

まずはシンプルな塩味を感じます。ハリハリの大根の食感も楽しく、噛んでいるうちにバターのコクと旨味がぶわっと広がります。

バターは口中にかなり残るので、それを洗い流す感じで熱めにつけた燗酒をちびり。

油分をさらりと溶かしつつ、鼻からナッツのような香りが抜けつつ旨味が同調。非常に美味いです。

バターにはどっしりした燗酒、間違いない。新たなセオリーを得ることが出来ました。

まとめ

これ、どう考えても白ワインよりも日本酒の熱燗のほうが合いますね。フランス発のつまみなのに。

強めの酸で油をリセットするのも悪くないですが、やはり冷たいと口当たりがもう一つですし、旨味がどうしても弱くなります。

また、シンプルな分、塩とバターは良いものを使いたいところ。

非常に簡単ですので一度お試しを。

それではまた!