※画像出典:松屋公式twitter
2020年1月現在、巷で話題の松屋が提供するチャレンジングなメニュー「シュクメルリ」。
どうせなら日本酒と合わせなきゃね!
シュクメルリとは
「松屋世界紀行」と銘打ったシリーズの第1弾として2020年の1月14日から登場したメニューで、ジョージアの料理だそうです。
めちゃめちゃ雑に言ってしまうと、これは「ニンニクが過剰に効いてるクリームシチュー」です。
“世界一にんにくをおいしく食べるための料理”とも言われてるそうで、そのニンニク感は半端なく。
これね、絶対昼に食っちゃいけないやつですわ。特に午後お客さんと会う予定がある人は避けたほうがいいです!
とりあえず食ってみる
日本酒と合わせるのが目的なので、当然持ち帰りで。
ふたを開けると部屋中に充満する強烈なニンニク臭!
中身はごろっとした鶏肉とサツマイモ。かなり具が多いので満足感高いですね。
上にかかったとろけるチーズが糸を引き、食欲をそそります。
味のほうは、先ほども書いたようにニンニクマシマシのクリームシチューなんですが、ご飯と合わせることを見越してか、やや塩気が強め。
ちょっと調べた限りでは、本場のものはスパイスがそこそこ入るっぽいんですが、そこは日本向けにしたんでしょう。スパイス感はほぼゼロです。
五味チャート
五味を数値化すると、塩3.5 甘0 酸1 旨4 苦0ってところかな。
グラフはずいぶんシンプルな見た目。
ほぼ塩気と旨味に集約される感じではあります。
合わせる日本酒を考える
さて、日本酒はどうしましょう。
真っ先に思いつくのはにごり酒。クリーミーなテクスチャーにフォーカスして同じ食感の酒を合わせる定石のペアリング。
当たり前すぎて面白くないですが、やはりシチューと言えば濁り酒というのは、どうしても外せないところ。
ワンカップ大関 純米にごり酒
シュクメルリはリーズナブルで入手しやすい料理。
じゃあ、日本酒も同じくそこらへんで買えるもののほうがいいよね。そのほうが再現性高いし。
で、選んだのが、この時期コンビニで買える「ワンカップ大関 純米にごり酒」。
ワンカップ大関なんて聞くと、アル中のおっさんの飲み物みたいなイメージがあるかもしれませんが、普通酒の中ではバランスが良くてわりと悪くない酒なんですよ。
実はいろいろラインナップがあるんですが、この純米にごり酒は甘みが強めでまったり、酸は目立たないもののふくよかな味わいとバランス感、コンビニ酒としてはかなり優秀だと思います。
五味チャートを重ねると
旨味のレベルはほぼ同じなので問題ない。
酒の甘味がちょっと強すぎるかなあ。でも、塩味とのコントラストという意味では案外面白いことになるかも。
一応、熱々の料理に合わせて、酒はぬる燗で合わせていきます。
実食!
まずは、とろりとしたシチューのみをいただきます。
のっけからニンニクの臭いが食欲を刺激。口に入れるとクリームの脂肪由来の旨味とニンニクの香味が複雑な味わいを醸し出します。
そこで酒を一口。液性が同じなので当たり前のように馴染みます。
酒はそこそこ甘いんですが、米の優しい甘みなので全くケンカしない。むしろシュクメルリにはない甘みが足されて立体的な味わいに感じるあたりが面白いところ。
そこから中盤以降の旨味のパートは予想通り、きれいに同調。
次に鶏肉をほおばります。スープの味付けが濃いめなのでまるでソースのように絡みつきます。
しっかりした食べごたえで、一瞬ファストフードであることを忘れます。
シチューのみのときに比べると塩気と旨味はやや薄くなるので、ここだけ取り出すと酒との相性はもうひとつ。
とはいえ、充分美味しくいただける範囲なので全然問題なし。
で、白眉はサツマイモなんですよね。この甘みが酒の甘味とぴったり同調するんです。
シチューのみ、鶏肉、サツマイモとそれぞれ異なる味わいなので、食べ進めつつリズムが奏でられるようで非常に楽しい。
いやあ、松屋すごいわ。
まとめ
実はどっしりした火入れの純米酒でも試したんですが、かなりイイ線いってたんですよ。濃い目の純米酒なら、それほど深く考えずともいけると思います。
ただ、にごりのほうがより相性が良かったんですよね。やっぱりテクスチャーが合うと強いですわ。
なお、「ワンカップ大関 純米にごり酒」は、ローソン、ファミリーマートに置いてあるようです。 私の観測範囲(都内)では25%(4店に1店)くらいの店舗で扱いがありました。
単体でも充分美味しいお酒なので、見かけたらぜひ飲んでみてください。
それではまた!