コラム

日本酒マニアが嫌う残念な店の特徴6つ

日本酒を扱う飲食店は数あれど、日本酒マニアの視点から本当に良い店と言えるのは一握りです。その店が単に流行だから日本酒を置いてるのか、本当に好きなのかは外観だけでも大体わかります。

そんなわけで、日本酒マニアの視点から見た「残念な店」の条件を挙げてみようと思います。

人気銘柄の空き瓶をこれみよがしに店頭に置いている

これはもう大体ハズレですね。今一番多いのは言わずもがな獺祭。あとは久保田、八海山、黒龍など。いや、どれも悪いお酒じゃないんですよ。そこは誤解しないでほしいんですけど、要は一般的に知名度と人気があるこれらの銘柄を客寄せとして使ってるのが見え見えなんです。

日本酒愛のある店は、大体店主が偏屈なのでむしろマイナー銘柄を表に置きたがります。その意味で而今、十四代、新政、飛露喜、写楽、田酒あたりは微妙なライン。一般的にはそれほど知られていませんが、それなりに日本酒を知ってる人は反応する人気銘柄ですから。ただ、日本酒オタクからすると「あー、はいはい」という感じになりますので、注意が必要です。

メニューにスペックが書かれてない

店頭に派手な銘柄の空き瓶もないし、よし入ってみるか!と足を踏み入れ店内冷蔵庫に目をやると、まあまあ目ぼしい銘柄が。お、これは期待できるかもとメニューをパラパラ、あれ…?銘柄しか書いてない…これじゃ純米なのか純米吟醸なのか、生なのか火入れなのかもわからない!

これはいけませんね。そりゃ日本酒に興味ない人からすれば細かい差はどうでもいいんでしょうけど、せめて特定名称(純米、純米吟醸、純米大吟醸、本醸造など)くらいは知りたいですよ。どこまで詳しく書くかはターゲットにする層によって判断すべきだところだと思いますが、やはり銘柄だけというのは寂しいです。

僕は気にしませんが、人によってはアル添は嫌だって方もいますしね。

(余談ですが、あるお店で「90ml 680円」とあったので、てっきり純米吟醸かせいぜい純米がくるだろうと思ったら本醸造だったんで面食らったこともあります。一応美味しかったから良かったですが、値付けがおかしい…)

やたら辛口推し

さて、メニューをもう少し読み込むと、スペックは書いてないが銘柄の後に【辛口】という表記だけはある。そう、日本酒にそれほど詳しくない方々はかなりの確率で良い酒=「辛口」だと思っているからです。

辛口信奉に対する批判は別の機会に書くとして、とにかく辛口って書いときゃ注文してくれるだろみたいな浅はかな根性が透けて見えるのでこれも好ましくありません。

辛口の酒に罪はないんだけどなあ。でもこれも日本酒好きからすると、これだけ繊細で複雑な要素を持った酒を「辛口」か否かだけで大別されてしまうのが何ともやりきれない気持ちになるんですよね…

店員が日本酒のことを知らない

いつまでも愚痴っていてもしかたないので、とりあえず店員に「これって生ですか?火入れですか?あと磨きは?」と聞いてみる。

するとあたふたして

「お待ちください!てんちょー!てんちょー!」

と助けを求める。店長らしき人がごにょごにょと教えて店員が戻ってくる。

「あ、あの、これはむろかなまだそうです」

「そうですか。純米とか純米吟醸とかはわかります?」

「てんちょー!てんちょー!」

とまあこんな感じ。

別に店員をいじめるつもりも自分が日本酒に詳しいとひけらかしたいわけでもないんです。日本酒キ○ガイとしては日本酒のマニアックな話が店員とできたら嬉しいですが、そうでなかったとしても最低限の知識を持っていてもらわないと、まともにオーダーもできやしない。

ちなみに、知識に自信がないのに中途半端に話を合わせてくる店員さん、あれこそ止めたほうがいいです。わからないならわからないでいいんです。変にわかったふりをすると客にすぐ見透かされて不快な気持ちにさせてしまいます。知らない場合は「教えてください」っていえばむしろ喜々として語り始めますよ。日本酒好きは教えたがりが多いので。

ラベルを見せてくれない

ようやくオーダーが通りわくわくしながら待っていると、持ってこられたのは徳利につがれた酒とおちょこ(もしくはグラス)。

あー、そうきたか。これが一番残念なんです。全く興味ない人もいますが、日本酒バカは大抵ラベルと裏に書いてあるスペックを気にします。

自分の場合、飲んだ酒は必ず写真に撮るのでこれをやられちゃうと辛いんです。

忙しい時に店員に「すいませんがラベル見せてもらってもいいですか」と聞くのが非常に申し訳ない。ほとんどは嫌な顔せず持ってきてくれますが、オーダーのたびにそれを頼むのは気が引けるので、結局1,2杯でおいとますることになります。店としたら、これはこれでもったいないですよね。

徳利に入れず、目の前でついでそのままひょいっと瓶を持って戻られるパターンも多いですが、これも同様です。気が利いてる店員さんだと二回目からは「ラベルの写真撮りますか?」としばらくテーブルに置いていってくれるんですけどね。どちらにせよ、ラベルを見たいというオタクの心理は考慮してくれない店だなと判断してしまいます。

先述したようにお客さんによっては興味のない人もいて、その人にとっては目の前に一升瓶を置かれたら邪魔だと思うかもしれません。ですから理想は目の前でついでいただいて、その際に「ラベルご覧になりますか?」と聞くのが良いと思います。

和らぎ水を出さない

とりあえず、二杯ほどいただいてほろ酔いになってきたところで何か足りないと気づく。そう、和らぎ水がないのです。

和らぎ水とは要するにお冷のことですが、日本酒を飲む際はこれが必須です。

効能については各自ググっていただくとして、日本酒を扱う店としては常識ともいえる和らぎ水の提供がないという時点で大きくマイナスの印象を持ってしまいます。

逆に、まず最初に水を出してもらえて無くなったら何も言わずとも継ぎ足してくれる店は最高です。和らぎ水の提供如何でその店のレベルがわかると言っても過言ではありません。

店によっては有料だったり、セルフサービスにしているところもありますが、これはこれでそこまで悪い印象は持ちません。そのあたりはコストや人員の問題などを考えてのことだと思いますので。

まとめ

というわけで、ざっと挙げてみましたがいかがでしょうか。

これ、日本酒オタクをターゲットにしろということじゃありませんよ。でも見る人が見れば店の姿勢や浅さがばれてしまうということです。

もちろん戦略的にやっている部分もあるのかもしれませんので、一概に良し悪しの判断はできませんが、そうでないなら少し踏み込んでいただくことでお店の格が上がると思います。

それではまた!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう